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乙女の石

コローメンスコエの「乙女の石」は、モスクワのより古い聖なる景観のなかで稀少な生き残りとされる。伝統的には10〜12世紀の巨石とされ、土地の記憶のなかで、キリスト教以前のスラヴ人による石や聖なる林への崇敬と結びつけられてきた。長く豊穣の象徴として扱われ、若い女性が恋愛や結婚、子どもを願う民間儀礼の場ともなったことは、ルーシのキリスト教化の後も古い儀礼的習慣が持続し、かたちを変えて適応し得たことを示している。のちの皇帝の離宮地に置かれたこの石は、場所に刻み込まれた信仰の、静かで頑固な痕跡として読める。

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